2008年3月

2月12日「第1回自殺対策推進会議」開催される

 1月10日の質問で設置の方針が確認された「自殺対策推進会議」がようやく開催され、具体的な対応策の検討が始まりました。メンバーには幅広い分野から専門家が選ばれ、また関係する省庁から担当課長がオブザーバーとして参加しています。その中で、私が強く主張した民間団体との連携強化、自殺の実態把握と分析、地方自治体との連携なども議論されました。
  →(メンバーと論点はコチラから)
 しかし、会議を開催し議論することだけが目的ではありません。優先順位を付けて、できることから実行に移すことが大切です。そして、民間団体の活動支援と地方自治体の主体的活動が重要になります。民間団体の数は157団体あり、多くの情熱をもったリーダーの下で素晴らしい実績を上げています。また、「自死遺族支援全国キャラバン」により地方自治体も動き始めました。

2月24日「自殺対策シンポジウム」に参加

 「自死遺族支援全国キャラバン」として長野県で開催された「自殺対策シンポジウム」に参加しました。雪の降る悪天候の中、会場には130人を超える人たちが駆け付け、熱気に包まれました。内閣府、信州大学病院の精神科医の話に続いて、パネルデスカッションには父親を自殺で亡くした2人の青年が、残された家族の苦しみの体験談を語りました。
 このキャラバンは、官民共催で昨年7月にスタートし、今月中に47すべての都道府県で開催される予定です。その中心になっているのが多くの民間団体をネットワークとして結びつけた、「NPO法人自殺対策支援センター ライフリンク」の清水康之代表です。清水代表とは、私が自殺問題に取り組んでからのお付き合いになりますが、その情熱と行動力には圧倒されます。

「ライフリンク」清水代表との出会い

 1998年、自殺者が3万人を超え社会問題化する中で、清水さんはNHK「クローズアップ現代」のディレクターとして自殺問題に真正面から取り組みました。親が自殺して残された「自死遺児」を取材する中で、顔と名前を公表する必要性を強く感じ、個別に説得して協力してもらいました。苦しみの中で決断をしてくれた彼らの勇気にどう応えることができるのか、悩まれたそうです。
 そして「報道するだけでは何も解決しない!」と2004年4月にNHKを退職し、「ライフリンク」を立ち上げました。奇しくも、2004年7月に私も初当選して自殺対策に取り組み、清水さんとは、「自殺対策基本法」の成立に向かって署名活動の協力など共同行動を取らせて頂きました。

リーダーの情熱と行動力が世の中を動かす

 清水さんは長野のシンポジウムで3万人超が参加した東京マラソンのスタートの映像を流し、「皆さん、3万人を超える人数を実感して下さい。全員が通過するのに20分以上かかりました。ゼッケンが一人ひとり違うように、老若、男女、一人ひとりが集まって3万人になるのです。国を挙げて、皆さん全員参加による対策が必要です。」と訴えました。
 全国に広がる「いのちの電話」、交通遺児支援から自死遺児支援に活動を広げる「あしなが育英会」、東尋坊で『この世で解決できない悩み事は無い!』と声をかけ続ける茂幸雄さん、自己破産を経験し『中小企業経営者の自殺を防ぎたい』と「NPO法人蜘蛛の糸」を立ち上げた秋田の佐藤久男さんなど全国で多くの皆さんが献身的な活動を続けています。

法や対策を作ることだけが目的ではない

 自殺者が3万人いると、未遂者はその10倍の30万人いると言われ、残された遺族や友人など深刻な心理的影響を受けて苦しんでいる人がその数倍、およそ百数十万いると言われています。世界保健機構が「自殺は、その多くが防ぐことのできる社会的問題である」と明言しているように、自殺を「自殺する個人」の問題やプライバシーの問題として片付けてなりません。
「自殺対策基本法」ができ、「自殺対策大綱」が策定され、「自殺対策白書」が作られたのに、2007年も自殺者が3万人を超えるのはほぼ確実で、10年連続で3万人を超える事態になりそうです。改めて、政治も行政も法や対策を作ることだけが目的ではなく、「自殺者の減少に結び付けることが重要」であり、「目的を忘れてはならない」そして「継続することの大切さ」を痛感しています。